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テロリスト達の報復

アメリカと言えば世界最強の軍事力をもった大国である。そんなアメリカも、1970年代にはベトナム戦争にて敗戦を味わっている。北ベトナムによる執拗なまでのゲリラ行為によって多くのアメリカ人兵士が殺され、撤退を余儀なくされたのである。

ソ連といえば、冷戦時代に軍事大国アメリカと肩を並べた大国である。そんなソ連も、1979年に始めたアフガン侵攻にて多くの死者を出し、敗戦している。

つまりは、アメリカもソ連も当時、軍事弱小国であるベトナムやアフガンに敗戦している。その背景には、北ベトナムへのソ連の援助や、アフガンへのアメリカの援助もあるのだが、大きな敗因は想像以上のゲリラの強さにあったとおもう。

2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロによって、アメリカはアフガニスタンへと報復行為にでる可能性がとても強くなっている。そう、あの大国ソ連と10年以上も戦争をして敗戦させてしまったあのアフガニスタンである。

そのアフガニスタンだが、ソ連のアフガン侵攻によって国土は荒廃しきっている。首都カブールでも人口100万人程度であり、その多くがパキスタンとアフガニスタンを行き来する難民である。街には廃墟があふれ、攻撃対象となるようなものはないという。しかも、アフガニスタンには現在主な政権が存在しない。首相は他国に亡命中である。よって、現在はタリバンが事実上、この国を動かしているのである。

つまり、このアフガニスタンという国はほとんど虚像の国なのである。どんなにアメリカが報復行為をしようとしても、報復とよべるような大きさのものにはとうてい達しない。タリバンの軍事拠点を破壊、とはいうがそれらの多くは5000メートルを超える山岳地帯の中にあるという。ようするに、主な攻撃目標がない自然の要塞で、攻撃する事自体困難を極める。

しかし、アメリカがどんな形にしろ報復行為を行えば、テロリスト側は報復行為と見なす。今回の攻撃対象の一つであるタリバンだけでなく他のテロリストグループも「アメリカが報復すれば、こちらも報復行為に移る」という声明を出している。アメリカ国内にもタリバンを含め多くのテロリスト達が在住していると思われ、彼らによる第二のテロ発生というシナリオも考えられるのである。

たとえ、今回アメリカが報復行動に移す前にオサマビンラディンをアフガニスタン側が引き渡したとしてもアメリカの怒りは収まらないだろう。この国の結束力、そして報復心はもう戦争を起こしてその国を潰さない限り収まらないように思う。つまりどんな形にせよ、アメリカは報復に移るはずである。虚像の国、アフガニスタンに。そしてその結果、他のテロリスト達が第二、第三のテロをアメリカ国内、もしくはアメリカ同盟国内で起こすだろう。一害あって一理なし、というのが今の私の意見である。

しかしアメリカはその矛盾に気付いていない。陸上戦を行うことによりアメリカ軍兵士の多くが犠牲になり、そしてアメリカ国民もテロによってまた犠牲になるだろう。アフガニスタンという国が虚像にもかかわらずだ。

付け加え、アフガニスタンはソ連のアフガン侵攻時代にアメリカが供与した最新の武器を多く持っている。それらの武器がアメリカ自身のクビをしめることになるだろう。そういった事実を多くの国民は知らない。自国の人間を自国の武器が殺すことになるのだから。

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