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頭の痛くなる歯医者

私は歯医者が好きである。全く世の中には変わった人(私)もいるもんでちょっとでも歯が痛いときや歯茎に出来物が出来たときなどにはすぐ自分から歯医者に電話をして行くのである。別に歯医者に行くことが好きなわけではなく歯医者に行くことによって自分の歯を健康に保てることが好きなのであり、あのキュィーィィィィンという音は普通の人並みに嫌いではある。しかし歯医者にいくことにこれといった抵抗はない。

「歯が痛い」。そう思ったときに歯医者にいけることがどれほど幸せなことかアメリカに来るまで私にはわからなかった。この国に来て以来、日本でどんなに歯が痛くてもどんなにガマンできなくても歯医者にいこうとしない人の気持ちがある意味わかった気がした。違った意味ではあるが治療したくてもできないのである。

別にアメリカの歯医者が下手なわけではない。アメリカの歯医者は日本のそれより数倍技術的にも進んでおり、日本の歯医者を「80年代の歯医者」と比喩する人もいるほどだ。歯医者にいけばきっちりこれでもか!これでもか!と治療を施してくれ、そして完璧なまでに形を整えてくれるなんとも技術的にも優れた歯医者なのだ。

そう、その技術の高さ故に困ったことがあるから、私は歯医者に行きたくても行けないのである。料金である。先日、どうしても歯が欠けてしまい、その2日後には銀歯がとれてしまったのでどうしても歯医者のお世話にならなくてはいけない時があった。その時「応急処置」として歯医者に連絡をいれ、白い詰め物を詰めてもらった。アメリカで治療するのではなく、日本に帰国したときに治療できるように。ただ、歯医者にいって5分たらずの治療で料金は6000円。日本では考えられない法外な値段である。(場所によってもちろん値段はまちまちではあるが)もし治療したらどうなりますか?と尋ねると「一本だいたい2万円〜3万円。そしてもし神経にまでいっているようなら一本15万、そしてその詰め物も15万するから30万くらいだね。」と平気な顔をして言っていた。つまりそれが常識であり、法外な値段だと相手は思っていないからだ。

「あ、日本で治療しますから・・」といってそそくさと逃げてきた私。はっきりいって私の財力でまかないきれる代物ではない。その値段を歯医者に行く前から予測していた私はきっちりと日本行きの往復チケット(4万円)を手に入れて日本で治療することに決めていたのである。

なぜそんなにも医療費が高いのかというと、一つには歯医者には保険が適用されないからである。日本からもっていったどんな海外保険も、アメリカで買うどんな健康保険も歯医者には対応していない。その高さ故、と思うのだがどこも歯医者は適用外。よって自腹ですべてを払わなくてはならなくなる。もちろん、歯医者専用保険というのはあるのだが、これも年間に法外な値段を要求されるので(その歯医者から聞いた値段によると10万はかかるらしい そして加入してすぐに治療されてもこまるので一年目はどんな治療も受けられないという)、入れ歯等を作らない限り入ることに意味はないそうだ。

他には前述したようにその治療の高度さがある。この国では親不知を抜くときには全身麻酔まで打ってしまうというからまたすごい。そして虫歯を塞ぐ詰め物もまた高級で日本のものより数倍いいらしい。

逆にいい点もたくさんある。その高度さゆえに一度治療してしまえばよほどのことがない限り取れたり壊れたりしない。かみ合わせもきちんと見てくれるので後遺症に悩まされることはない。私の知っている人でアメリカの歯医者にしかいかないという人もいるほどである。

私にはそんなにはお金は出せない。だから今回、当然のように日本に帰らせてもらうことにする(笑)。確かにいい治療は魅力的だが、そんな高額な治療費を払ったんじゃ歯医者の次に内科にいって頭痛薬をもらわないと割にあわなそうである(笑)。

追記:もちろん安い歯医者も数少ないがある。しかし、それでも日本の歯医者とくらべると法外なほど高いと私は思う。

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