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マスコミの信頼性と情報操作2 |
例えば、日本で「サダムフセインと聞いてどんなイメージを受けるか?」といったようなアンケートを採るとする。私が予測する結果として、多くの日本人が「悪の大統領」「悪の親玉」などという答えを出すだろう。そのほか普通の答えとして「イラクの大統領」「湾岸戦争に敗れた」などなど、いろいろな答えがあるとはおもうが、ごく少数の人だけがたぶん「良い」イメージの答えを出すだけに過ぎないだろう。
しかしながら、アンケート第2問で「それでは実際サダムフセインはどのような大統領か?」と聞くとすると、同じく多くの日本人が答えることができないだろう。クウェートに侵攻、湾岸戦争でアメリカと戦った、などなどおぼろけながらにしか答えはでない。
それではなぜ、多くの日本人がサダムフセイン=悪というイメージを持っているのだろうか?これはマスコミの情報操作によるものだとおもわれる。アメリカは湾岸戦争を戦う時にどうしても、アメリカ=正義、イラク・フセイン=悪というイメージを埋め付ける必要性があったからだ。実際は中東の中の一つの軍事弱小国でしかなかったイラクが、あたかもアメリカと肩を並べるほどの軍事力をもった凶悪な政権のように見せかけ、それを潰すことによってアメリカの正当性、そしてアメリカの偉大さをアピールすることによって、湾岸戦争という戦争を難なく行えたのだ。
「マスコミの信頼性と情報操作」の中でも記述したように、2001年9月11日におきたアメリカ合衆国での多発テロも、そうした情報操作が行われた可能性がどうしても強くなってしまうのだ。
テロが発生した当初、全く情報が飛び交っていなかったはずなのにいきなりパレスティナという国の名前があがり、パレスティナ開放民主戦線、アフガニスタン、タリバン、イスラム原理主義勢力、オサマビンラディンと、まるで数珠繋ぎのようにテロリスト達の候補があがっていった。それらほとんどの場合で根拠はなく、テロ=中東という国民のイメージから生まれた情報のようにも思える。実際に、オサマビンラディンがテロをほのめかした、という事実はあったのだが、それ以上に、犯行声明が出た、出ないだのというデマまで流れてしまった。
実際に、9月12日現在での見解だが、今回のテロは中東のイスラム教によるものだという可能性は強いだろう。しかし、たまたま今回はイスラム原理主義勢力によって起こされたテロだっただけであって、もしかしたらアメリカの民兵による犯行だったかもしれない、という可能性だって否めなかったはずだ。「今の時点で犯人を絞ってしまうのは時期尚早」という声明を出したイギリス政府だけが今回は冷静だったようにおもう。
とにかく、情報操作をしているマスコミの中でさえ情報操作されてしまっている可能性がつよく、今回のように不特的多数の犯人像が生まれてしまった、という結果に繋がってしまった。
マスコミは速報、つまり周りよりいち早く情報を流すことによって優位に立ちたい、という心理状態もある。そうした速報には、やはりまずさいしょに「?」を投げかけてみて欲しいと思う。(2001年9月12日)
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(アメリカ合衆国についてのエッセイ集)
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