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死の商人

日本は一概には言えないが国際的に見て今、平和であると言えるだろう。重火器所持すら違法である我が国。夜中の1時だろうがなんだろうが若い女性が外を一人で平気で歩けてしまう我が国。日々の中でこんな平和に感謝することもないだろうが、もう一度、そんなあたりまえの平和を噛みしめて欲しいと思う。

今現在(2001年)も世界各国では戦争の火が消えることはない。民族、国家、宗教・・問題は様々ではあるが、人々が互いを傷つけ合い殺し合い、そして略奪、虐殺、強姦等当たり前のように今でも起きている。いつミサイルが落ちるかもわからない場所で、いつ誰かが略奪にくるかもわからない場所で、いつ誰かにレイプされるかもしれない場所で、いつ飢え死んでしまうかわからない場所で、いつ死んでしまうかもわからない場所でその国の人達は今日も不安と共に生きている。

そんな戦争をなくそう!という動きをするのが国連である。アメリカ合衆国、フランス、イギリス、中国、ロシアの5つの国が常任理事国として中心になり動いているその組織は世界の平和のために一役買っている。記憶に新しいのが1990年に起きた湾岸戦争。国連の多国籍軍が見事にイラク軍をクェートから除去した戦争である。ああ、国連って素晴らしい。常任理事国って世界平和のためにがんばってるんだな。アメリカはNATOを率いてユーゴスラビアを破っちゃうしほんとに最近じゃ「世界の警察」的役割を果たしていて憧れちゃうよな。かっこいいよな。

・・・とでも、私が書くと思ったら大間違いである(笑)。しかしながら前の段落で書いたような内容は多くの日本人が感じているアメリカ像、国連像だとおもう。日本のメディアはこぞってアメリカの軍事介入を褒め称え世界に平和をもたらしたと報道する。湾岸戦争の時でもイラクのサダムフセイン大統領を完全に悪者扱いしてその巨大な悪を叩く国連というイメージを定着させ、そんなにも大きい軍事国家を撃破できるアメリカは偉大とまで思わせた(実際のイラクは完全な後進国でその軍事力の差は雲泥の差であったというのが事実だ)。そしてそれらの情報をまるっきり鵜呑みにしてアメリカを称える日本人が多いのも事実である。

現実の国際連合はというと?確かに私が思うに世界平和を維持しようと努力もしているし活動も活発に行っている。調査団も派遣するし会議も行う。しかし、問題は国連にはなく常連理事国にあるといったら?どうおもうだろうか?

次の結果を見て欲しい。

武器輸出国ベスト5(1997年)

アメリカ合衆国
イギリス
フランス
ロシア
中国

この国々を見てなにか気付くことはないだろうか?そう、これらの国すべてが国連の常任理事国なのだ。5位の中国は年によって6位のドイツと入れ替わることが多いがドイツを含めた5国の常任理事国が武器を生産し、世界に輸出していることは確かである。特にアメリカの比率は武器輸出総額のだいたい40パーセントから50パーセントを締める。日本のメディアがいうようにこの国が世界の平和を願う国ならこの数字はどうやって説明がつくのだろうか?他の常任理事国も一緒である。ドイツを含めた6つの国だけで世界の武器輸出のなんと90パーセントを占めるのだ。あくまでこれらの国は常任理事国という立場を有効に使って武器をうっている死の商人でしかないのである。

物事は簡単には進まないのは十分に承知だが、もしこれからの国が武器を輸出しなくなれば世界の武器の数は激減する。どんなに武器を必要な国が武器を生産しようとしても戦闘態勢にある国がそう簡単には武器を製造することは困難である。他の国が武器を供給しているから今でも戦争状態が続いているという見解もできるのである。

一応、体裁上、常任理事国は戦争状態にある国には主に販売しない。サウジアラビアやエジプト、台湾、韓国などもしかしたら戦争に巻き込まれる可能性が多い国々に販売している(中国、ロシアは別のようだが)。しかし、平和を目指す国連の常任理事国である国々が率先して武器販売に携わり90パーセントモノシェアを生み出す。そんな現実を日本のメディアは報道すらしない。そしてそれらの武器が回り回って戦争へと繋がり、残虐な殺人行為に繋がっていくのである。

世界の平和を維持する世界の警察なら自分のところから流れ出る戦争の種を管理しなくてはいけないのではないだろうか?

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